今宵逢う人みな美しき

綺麗なモブになりたいジャニオタの独り言

嵐「Sugar」の歌詞を読み解いてみる。

 

「untitled」ツアーも無事終盤!

ここまで皆様お疲れ様でした!あとは大阪公演を残すのみ!大阪盛り上がっていけんのか〜〜〜〜!!!!(やかましい)

 

そんな折、今回の『「untitled」』収録曲「Sugar」について語りたい欲が止まらないオタクは、居ても立っても居られずにiPhoneのキーボードを高速で叩き始めました。文字入力対決も負けません。

 

巷では現在最新曲にあたる「Sugar」人気が止まらなさすぎて、正直驚いています。かくいうわたしは、TWO TO TANGO強火過激担を普段名乗っていますが、「Sugar」は本当に好きすぎてSugar担を名乗りそうな勢いです。

でもそんなことすると大本命の「TWO TO TANGO」がヤキモチ妬いちゃうので、Sugar担を名乗りそうってことはここだけの秘密にしてくださいね  シー!

 

(先日Twitterで盛り上がった「#嵐さんで好きな曲10選」のタグで、数々の歴代人気曲が名を連ねる中、「Sugar」の文字を沢山見かけました。びっくり)

 

今回は前回のような文化や歴史が云々ということはなく、シンプルに歌詞の読み解きをしてみようかなーという感じです。

「Sugar」大好きなあなたも、まぁまぁ好きだよというあなたも、「ふざけんなワシの方が『Sugar』愛しとるわボケェ」という方も、まぁちょっと読んでみてください。 Sugar聴きながら、暇なときにでも。

 

 

Sugar

 

歌:嵐
作詞:HIKARI
作曲:iiiSAK・HIKARI

 

 

You've got me feeling now, baby
You've got me on my knees, baby
Put it down on me

 

まずは直訳してみましょう。

 

「You've got me feeling now, baby」は「愛しい人、君は僕を感じている状態にさせる」

「You've got me on my knees, baby」は「愛しい人、君は僕を跪いている状態にさせる」

「Put it down on me」は「僕の上にそれを置いて」

 

となります。

上の二つの「baby」は "愛しい人" という呼びかけになりますね。

 

直訳でも何となくの雰囲気は伝わると思うのですが、実際ここを意訳する為にはこの先を読み解かないと相応しいニュアンスが見つからないので、ここは敢えて意訳を付けずに進めたいと思います。

 

 

素気(すげ)無い言葉と裏腹のKissに

きっと深い意味はない

 

「素気無い」とは、皆さんが普段よく見聞きする 素っ気ないという言葉と同じで、"愛想がない" "思いやりがない"という意味になります。余談ですが、本来は「素気無い(すげない)」が正しい言葉であり、「そっけない」という読みは、昔どこかの誰かがした読み間違いなんだそうです。で、それが広がったというよくある話ですね。

 

「素気無い言葉と裏腹のkiss」ということは、彼女は愛想のない冷たい言葉とは裏腹な熱いキスを僕にしてくれるのでしょう。

けれど、そうやってしてくれる情熱的なキスにも、冷たい言葉にも、恋愛の駆け引きになるような、裏をかきたくなるような深い意味などないと僕は悟っている訳です。

 

 

饒舌(じょうぜつ)な言い訳を嫌う君に

抗(あらが)えぬ Only lonely love

 

饒舌の意味は "やたらにしゃべる様"  "多弁"  "おしゃべり" ですが、この場合「饒舌な言い訳」とあるので、やたらにしゃべる言い訳、つまりだらだらと言葉を並べ立てるような長ったらしい言い訳ということですね。

そんな長ったらしい言い訳を嫌う、要は僕の言い訳や話を聞いてくれない彼女であっても抗えない気持ちがある、となります。

でもそれ(=気持ち)は「Only lonely love」、 "単なる孤独な愛情" でしかないんです。僕が君に寄せる愛情は独りよがりだと、通じ合ったものじゃないのだという感覚が僕にはあります。

 

 

月明かり 君は素敵に纏(まと)って

悔しいくらい上手に笑う

 

ここはそのままで捉えていいかなぁと思います。

目の前にいる愛しい人は月の明かりですら美しく纏って微笑む、そんな夜半を連想させる風景です。

 

 

何もかも幻だよ、みたいに

嘯(うそぶ)いたその瞳が愛しいんだ

 

さてここの「幻」とは、一体何のことを指すのでしょう。

今君と僕が一緒にいることなのか、互いに思いがあるかもしれないということなのか、君の向こうに見える彼のことなのか、はたまた君への僕の愛情なのか。その全てを悟って尚、「何もかも幻だよ」と言わんとする瞳がある、ということですね。

嘯くは "とぼけて知らんぷりをする"  "豪語する"  などの意。他にも意味はありますが、今回検討する範囲はこの二つくらいかな、ということで他は割愛します。

 

「何もかも幻だよ」と、僕の気持ちも現状も彼の存在すらも無かったことにしようとする彼女の態度は、明らかに前者の意味でしょう。

でも、その知らんぷりをした瞳でさえ「愛しい」と言い切ってしまっている僕。よっぽど彼女に首ったけとみえます。

 

 

物憂げなUpturned eyes

蔑(さげす)みのCold eyes

 

「Upturned eyes」は "つり目" 

「Cold eyes」は "冷たい目" 

を、表します。

どちらも彼女の気持ちや目元に熱意はなく、やや温度のない冷たさを感じさせますね。

 

「物憂げ」は「物憂い」という形容詞の活用形で "けだるく、億劫である" 様子を指します。「蔑み」は「蔑む」と同義語で、 "(能力や人格が劣る)他人を見下す" こと。

気だるげな表情を浮かべたつり目の彼女は、冷たい目で僕を見下します。明らかに僕を慈しむような優しい目ではありません。それでも、それすらもきっと、僕にとっては魅力的なのでしょう

 

 

翻弄されればされるほど No way out

君の渦 飲まれてく Prisoner

 

「No way out」は "出口のない" 状態、「Prisoner」は "囚人" や "虜" を指します。

つまり、冷たい目をした君に翻弄されればされるほど脱出の糸口は遠のき、抗う術もなく飲み込まれるだけの僕はまさに君の虜だ、ということですね。

 

 

There's nothing I can do

 

「There's nothing」は "(ここには)なにもない" で、「I can do」は "僕が出来ること" と分解できるので、「There's nothing I can do」は "僕にできることは何もない" と訳せます。

 

しかしここは二宮くんの囁くような歌声からもわかるように、鉤括弧が付いているわけではありませんが、台詞調で捉えていいかなと思います。

なので意訳すると「君にお手上げさ」という言葉で概ね間違いはない!かと!

尚且つ!これをご覧の皆さんも少し「キュンってする♡」となるのではないでしょうか。わたしはお手上げさなんて言われたらもう死にます

 

 

だから その指で 唇でSugar

刹那の夢でいい さあ もう一度

壊れるほど抱きしめてMy love

言葉はいらない C'mon 

 

 さて、問題です。

そもそも「Sugar」とは何でしょう。

…砂糖!そうですね、砂糖を意味する名詞です。それも正解です。

 

わたしは初めてこの曲を聴いたときに「好きな人を目の前にして崩壊していく理性を、砂糖が溶ける様子に重ねたのかなぁ」とか「いやしかしこの曲…、この女の人はもう他人のものだよね…?」なんて思ったのですが

これが調べて仰天!

 

Sugarとは "糖"  "砂糖" という、わたしたちがよく知る意味以外に "愛しい人"  "最愛の人" という呼びかけでもあったんです。

中島健人先生も仰っているように、愛しい人に対して「ハニー」と呼ぶのはよく見聞きすると思うのですが、これと同じような呼びかけの言葉でシュガーという言葉が存在したんですね。

いや〜〜びっくりです…シュガー…まぁたしかにね、ハニーも蜂蜜の意だし、その理論で考えたら納得しかないのですが、いかんせん馴染みのない言葉だったので、初めて知った時は目から鱗がポロロロロ〜〜〜〜ンでした。

 

ここまで歌詞読解の文章を綴ってきて思うのですが、曲の印象や彼女の行動以上に目立つのは「僕の思いの強さ」なんですね。

結構執着しているというか、骨抜き状態じゃないですか。彼女に。

そんな曲のタイトルが「僕の最愛の人」なわけですよ。どれだけ夢中なのっていう。ねえ。

 

 

ちょっと前置きが長くなってしまいました。

 

「だから その指で 唇でSugar 刹那の夢でいい さあ もう一度」

愛しいあなたにもう一度触れてほしい、その指で、唇で…瞬きよりも短いほんの一瞬でも構わないから、と僕は彼女にお願いをします。

 

「刹那」とは仏教の時間の概念の一つで、1 / 75 秒だと言われています。

想像できます?1秒を75個にわけて、そのうちのたった1つ分ですよ。想像してその感覚をつかむことすらできないほど短い時間でもいいなんて、あまりに必死すぎますよね。しかもそれが「夢」でいいと、そう言うんです。

 

次の「My love」をどう訳すべきか迷ったのですが、 "僕の愛" というよりは "僕の愛ごと" という風に意訳するのがいいかなと思いました。

体や愛というなにか1つのものではなく、僕の体も心も愛も全てを「抱きしめて」と訴えているように感じます。抱きしめてくれたらもう「言葉はいらない」と。

 

 

瞬きより短い時間で消えてしまう夢でいいと言っておきながら、自分の全てを抱きしめてほしいと言うんです。この "僕" は。

 

矛盾しているように見えて一貫しているこの主張、もう、たまらなく愛おしいです…。

相手に対して無尽蔵の愛を抱えながら、受け止めてもらえないことを嘆いたり怒ったりせず、それでもただただ愛をこぼし続けているんですね…。健気なのか…うぅん…

 

 

Fall into your trap, fall into your trap

構いやしない

 

「Fall into your trap」は直訳で "君の罠に落ちる" です。二回繰り返している様子から、だんだん落ちていくその様を表現しているのかなと思います。

「どんどん君に夢中になっていくよ」という僕の気持ちでしょうか。そうして、その罠に落ちていくことすらも厭わないと。

 

 

Nothing but a loser  戻れなくたって

甘い香りに誘われるまま  理性溶かしてくよ  Sugar

 

Nothing butは "単に"  "ただ〜のみ" と訳すので、「Nothing but a loser」は "ただの敗者だ" となります。ここでの敗者はもちろん僕を指します。

先程「罠」という言葉も出て来ましたが、その罠にまんまと引っかかる僕はただの敗者だ、ということですね。しかしその敗者になる前に戻ることができなくてももう構わない、と。

 

甘い香りに誘われてるまま君の罠に落ちていって、もう戻ることも出来ない僕はただの敗者だ。ほら、理性も砂糖のように溶けてしまうよ、愛しい人。

といったところでしょうか。

 

 

形ある物などもう要らないって

ちょっと寂しげなSigh

手に光る指輪を眺めては 弄(もてあそ)ぶ

Only lonely, lonely, lonely love

 

彼女が指輪を眺めて「形あるものなんてもう要らないのよ」と呟くこの様子からわかることは、彼女が既婚者(もしくは婚約済みの女性)である、ということです。

つまり僕が愛を溢れさせているこの女性には、同じように愛を注ぎ注がれる相手が別にいるわけですね。この相手こそ、最初の方で「幻」に含まれるのでは?と挙げた "君の向こうに見える彼" の存在、なんです。

永遠を誓った相手すらも幻かもしれない、なんて嘯く彼女の罪深さったらありません。

 

あと、「ちょっと寂しげなSigh」ですが、「Sigh」は "ため息"  "ため息をつく" になりますから、寂しそうにそっとため息をこぼす彼女の横顔が見えるようですね。

結婚したことに関して、もうそういう関係はいいの、と言っているのでしょうか。結婚とか恋愛とか、そういった関係性への疲労を感じます。あまり結婚生活がうまくいっていないのかなぁとか、それでも少しだけ空いた心の隙間を埋めてほしい気持ちはあるのかなとか、色々考えちゃいますね。

 

それに加えて「Only lonely, lonely, lonely love」というのは、1番に登場した「Only lonely love」よりも「lonely」の単語数が増えており、より孤独感を強調させる歌詞になっています。

 

ここで「光る指輪」を「弄ぶ」のが、彼女が僕かは難しいところかなと思います。もしかしたら、二人の気持ちが同じ方向で少しだけ重なっているのかもしれません。

僕は彼女に骨抜きですが、「ちょっと寂しげなSigh」を出す彼女も満更ではなさそうですしね。

 

 

剌すようなPrivate eyes

それさえもFeel so nice

 

Privateは "内密の" という意味。

ですが、「Private eyes」は "私立探偵" という意味を持つようなので、刺すように僕を探る目線ということになります。

結構どぎつい視線だと思うのですが、「それさえもFeel so nice」、つまり「それさえもとっても素敵」と僕は言ってしまっています。重症です、骨抜きにされすぎです。

 

 

まるで心まで見透かされるよう

いっそ強く焼き付けて Flashback

 

刺すような鋭い探りの目線で、僕が言葉や態度に表しているもの以外ですらすべて君にはお見通しということですが、この時彼女に隠しているのは一体なんの感情なのでしょうか。

 

他の部分を読むと分かるのですが、「Sugar」というこの物語の中で僕は彼女に対して

 

「君には抗えない」

「翻弄されればされるほど」

「Prisoner」

「成す術もない哀れな僕」

 

という言葉を並べています。

受け身がちで、立場は完全に彼女の下にある状態ですね。

 

そんな態度を露わにする僕が隠したい「心」で考えられるものとは?

それは、"彼女を自分のものにしたい" という強気な気持ちではないでしょうか。

 

これだけ従順で受け身姿勢を取る僕が強気に出ることが、彼女にとってどういう意味を持つものなのか理解しているからこそ、「露呈してはならない」と思っているのでしょう。

 

結婚や恋愛を遠のけようとする彼女に僕の気持ちをもし露呈しようものなら、きっと疎まれる。

疎まれるくらいなら、隠したい。

隠していればきっと、彼女が僕の元を離れることはないだろうから。

 

臆病に見える僕の心の中にはこんな気持ちがあるのではないかなと思います。

 

 

「Flashback」とは、直訳で "フラッシュバック、回想場面" 。意味は、強いトラウマ体験をした後に、その記憶が突然且つ強烈に鮮明に思い出されたり、夢に出てきたりすること、なので決して良い意味ではありません。

しかし、刻まれる記憶の強烈さの度合いで言うとかなり強烈なものだと思います。忘れたくても忘れられないくらいに君のことを僕に刻み込んで欲しい、ということですね。

 

 

So gimme one more kiss

 

ここはそのまま「もう一度キスをして」ですね。

最初の二宮くんの台詞調と同じく、ここも翔くんの台詞調のパートになるので、僕から出た台詞として捉えていいところですね。

 

 

………いやここ…ヤバくないですか…………???あまり深くは語りませんけど ヤバくないですか

 

 

そうさ その吐息で 眼差しでSugar

目眩(めくるめ)くような時をもう一度

身体中駆け巡るMy love

衝動が止まらない C'mon

 

シュガー、と愛しい人を呼ぶ僕が求めるのは、「吐息」と「眼差し」、そして「目眩くような時」です。

「目眩く」は、その漢字の通り "目眩" を起こした状態を指します。目が回ったり、目がくらんだりする様子です。

 

身体中を駆け巡るのは「My love」とありますが、ここでの「love」は "愛" ではなく "性欲" と訳すべきかなぁと。

つまりここの歌詞は、結構エッチな歌詞として捉えていいと思います。

君を抱いたときのことを思い出して、また君を求めてしまうよ、といったところでしょうか。

 

最後についている「C'mon」ですが、これは元々の「(こっちに)来て」が色々な形に派生して "勘弁してくれよ" や "頼むから"  "早くして" などなど、かなり幅広い使い方をされています。

色々探した中から「衝動が止まらない」に続くのに相応しい表現を探すと、 "お願いだから" か "進行する" などかなと。

 

まとめると、

あの吐息を、あの眼差しを、また僕に頂戴。目が眩むような甘い時間が欲しいんだ。思い出すだけでまた体が疼くよ、もう我慢できない…

……ですかね!

 

 

I'm a fool for your lies, I'm a fool for your lies

今はまだ

Don't stop my feeling 終わりにしないで

 

I’m a foolは "私は愚か者(=騙される人)だ" 、for your liesは "君の嘘に" となるので、「I'm a fool for your lies」は "君の嘘に騙される僕は愚か者さ" となります。嘘、とは「あなたの事が好きよ」といった彼女のリップサービスのことでしょうか。

自嘲気味に吐き出された僕の本心ですが、「今はまだ」そのままで構わない、ということでしょう。

 

「Don't stop my feeling」は "僕のこの気持ちを止めないで" です。止めるな、という命令形で訳すのが文法的には最適かと思いましたが、僕の行動や立場を考えて、懇願する形で意訳しました。

君の嘘に騙され続ける僕だけど、どうかこの気持ちを止めないで、今はまだこのままでいたいから。

 

 

成す術もない哀れな僕を

嘲笑(あざわら)ってくれよ Sugar

 

直前の歌詞の意訳で君の嘘に騙され続ける僕だけど、どうかこの気持ちを止めないで、今はまだこのままでいたいからと書きましたが、あくまで先述の部分は "僕の懇願" でしかないので、その懇願が受け入れてもらえなければそれはなんの効力も持ちません。つまり「成す術もない哀れな僕」になってしまうのです。

懇願しておきながらも、「もしかしたらそれを受け入れてもらうことは出来ないのかもしれない」と頭の片隅で考える僕は、半ば自棄にもなっているのでしょう。

 

いつか終わるかもしれない、終わりにしなくてはいけない恋だけど、いま君を求める気持ちは止められないし、君の嘘に騙される愚かな僕でもいいんだよ。…おかしいかな、ねえ。

 

 

明日のことなんて Forget now

 

ここはそのままの意味で、明日のことなんて今は忘れてですね。

 

そう 分かってるのは

もうすぐ今日が 終わるってことだけさ

 

明日のことなんて忘れて、と言ったばかりなのに、僕が理解しているのは「今日が終わる」という事実だけ。今日が終われば忘れたい明日しか来ないのに、です。

「嘲笑ってくれよ」のところもそうですが、僕は所々で諦めを感じさせる言葉が目立ちますね。いろんなことを諦めて少し寂しそうに微笑む顔が浮かびます。

 

 

「いつかは2人も 星屑になるの」

そんな駆け引きは 月と太陽に預けて

ただ僕を見つめて

 

結婚や恋愛に疲れた、けれどどこかで人恋しさも感じているであろう彼女の言葉です。

どうせ最後には星屑になっちゃうんだよ、わたしたちは一等星のように輝き続けることはできないの。

 

先程、僕は所々で諦めを感じさせる言葉が〜と書きましたが、実は彼女もどこかで色んなことを諦めているようにも感じます。

 

しかしながらここで一番衝撃的なのは、今まで受身姿勢で従順だった僕が「そんな駆け引きは月と太陽に預けてただ僕を見つめて」と、初めて彼女に攻めの姿勢で言葉を発する、ということです。

今までずっと、僕よりも優位に立って、お澄まししていた彼女が弱気な諦めの言葉をこぼして、それに反応するように僕が攻め込む。この微妙な関係性の揺らぎが、このパートでは描かれています。

 

難しい駆け引きは月と太陽(=自然の摂理、自然に過ぎ行く時間)に任せて、君は僕だけを見つめていてよ。

甘い台詞に見えて、実に切迫した僕の必死さを感じます。

 

ここで僕が強気に迫ることで彼女を失ってしまうかもしれない、ということはわかっていたはずなのに、どこか消えてしまいそうな彼女を引き止めるために言葉を紡いだこの瞬間、二人の関係性は少し歪んだような気がします。

 

 

だから その指で 唇でSugar

刹那の夢でいい さあ もう一度

壊れるほど抱きしめてMy love

言葉は要らない C'mon


Fall into your trap. fall into your trap

構いやしない

Nothing but a loser 戻れなくたって

甘い香りに誘われるまま

理性溶かしてくよ Sugar

 

ここの歌詞は繰り返しになるので、細かい言葉の解説は省略します。

でも1番でこの歌詞を読んだ時より、二人の間にある理性はあたあたかい紅茶に落とされた砂糖よりもきっと早く溶けてしまう。そんな風に思いました。

 

 

 

…と、ここまでで「Sugar」の歌詞の読み解きはおしまいです。

ただ禁断の関係性を歌ったもの、というよりは、お互いの中にある寂しさや諦め、それでもなお相手を愛おしく思う繊細な気持ち。そんなものを感じてもらえたでしょうか。

 

 

最後まで考察した上で改めて1番最初の英文を意訳して、このエントリは終わりにしましょう。

 

 

You've got me feeling now, baby
You've got me on my knees, baby
Put it down on me

 

愛しい人、君は僕に愛を感じさせてくれるよ

そして君は僕を跪かせて懇願させるんだ

「僕に君の愛を頂戴」と。

 

 

おしまい。

 

かすみ(Twitter→@mist_storm_1723)

 

(一部の単語に関するご指摘を頂きましたので、2017.1.19に加筆訂正させて頂きました。尚、歌詞読み解きの中身に大きな変化は御座いません。)